巨大なゾンビサクラマス
この鱒はお客様のストッカーのなかで9年間年間新聞にくるまれてカラカラ
に乾いて困っていたもので、だめもとで救済した魚なのだ。
解凍してみると黄色に脂やけしているし、魚皮も劣化していて大変な作業
となった。

しかしながら、その魚体は巨大であり、困難な作業ではあったが予想以上の
仕上がりを見せた。
やはり、状態が良くないこともあってマイナス分があるものの、それを差し引いても
余りある仕上がりとなった。

いつものことで反省もあるのだが、仕上がりが反省を上回ってしまった。
こういうことはこの鱒の持つっている力なので、なにか自分は作らされた
感は、否定できない。 巨大な鱒が発する力だと思う。


この鱒は、2006年のもので赤川中流のものである。
約10年後によみがえった。 私は、この魚を手がけたことに宿命を感じる
のである。
スポンサーサイト